競泳のW杯東京大会の女子100メートルバタフライで日本記録を樹立して優勝した池江璃花子(いけえ・りかこ)選手(左)。3位になったロンドン五輪銅メダリストの星奈津美(なつみ)選手から祝福を受けた=2015年10月28日、東京都江東区の東京辰巳国際水泳場(共同)【拡大】
目標達成への原動力
W杯200メートルバタフライ予選で高校2年の幌村選手が1位で決勝へ進出した際、高校3年の吉田選手は「すごいと思う。自分もやってやりたい気持ちが強くなりました」と興奮した様子で話し、自らも400メートル自由形で決勝進出を果たした。「○○にできるんだから、自分にもできる…」。そんな思いは、いつしか結束力も生み出す。その結束力こそ、目標達成へ向けての原動力にもなる。
来年のリオ五輪に向け、若手にとっては勝負の泳ぎ込みの時期を迎える。この冬、どれだけトップとの差を埋められるか。乾いたスポンジのように吸収し、劇的な成長を遂げる若手アスリートたち。来年の春、彼らのたくましい泳ぎを見るのが楽しみだ。(日本水連理事、キャスター 萩原智子/SANKEI EXPRESS)
■はぎわら・ともこ 1980年4月13日、山梨県生まれ。身長178センチの大型スイマーとして、2000年シドニー五輪女子200メートル背泳ぎ4位、女子200メートル個人メドレーで8位入賞。02年の日本選手権で史上初の4冠達成。04年にいったん現役引退し、09年に復帰。子宮内膜症、卵巣?腫(のうしゅ)の手術を乗り越え、現在は講演・水泳教室やキャスターなどの仕事をこなす。