競泳のW杯東京大会の女子100メートルバタフライで日本記録を樹立して優勝した池江璃花子(いけえ・りかこ)選手(左)。3位になったロンドン五輪銅メダリストの星奈津美(なつみ)選手から祝福を受けた=2015年10月28日、東京都江東区の東京辰巳国際水泳場(共同)【拡大】
競技力・人間力を高める
ここにきて一気に中高校生スイマーが台頭してきた背景にあるのが、日本水泳連盟が昨年10月からスタートした「ジュニアSS育成合宿」である。「SS」とは、「スーパースイマーズ」の略。来年のリオ五輪、2020年東京五輪に向けて、土台作りの一環として行われている。10月から今年6月まで毎月、東日本と西日本に分かれて短期合宿を実施。この強化策が、着実に実を結んでいるのではないかと感じる。
この合宿への参加資格は、定められた記録を決められたレースで上回らなければならない。どんな状況、環境であっても、そのときにしっかり実力を発揮できるスイマーを育てるという思いも込められている。コンディションを大事なレースに合わせる難しさを学ぶことも、五輪を戦う上で大切な要素となる。一発勝負で戦う競泳競技らしい選考方法だ。