競泳のW杯東京大会の女子100メートルバタフライで日本記録を樹立して優勝した池江璃花子(いけえ・りかこ)選手(左)。3位になったロンドン五輪銅メダリストの星奈津美(なつみ)選手から祝福を受けた=2015年10月28日、東京都江東区の東京辰巳国際水泳場(共同)【拡大】
この育成合宿を考案したのは、アテネ五輪女子800メートル自由形で金メダルを獲得した柴田亜衣さんを鹿屋(かのや)体育大学時代に育てた田中孝夫先生。現在はジュニア選手の強化に中心となった尽力してくださっており、合宿では指導者への研修も担っている。合宿のテーマは、「基本を正しく大切に」。競技者である前に人間としてのモラル向上などの研修も行い、競技力・人間力を高めている。一方で、選手を指導している指導者たちにとっては、五輪金メダリストコーチから学ぶことのできる絶好のチャンスとなっている。
加えてこの合宿は、日本のトップ選手が練習場として使用している国立スポーツ科学センターや、ナショナルトレーニングセンターを中心に行われる。日本を代表する選手と交流する機会にも恵まれ、憧れの選手と接することで、夢の舞台だった五輪の存在をグッと身近に感じることができる。それ以上に大切なのは、同年代で同じ目標を抱く仲間との出合いだ。仲間であり、ライバルでもある存在が、自分自身をさらに成長させてくれる。