中国人民銀行(中央銀行)が7日朝、人民元相場の安定のため、対ドル取引の基準値を前日より元安に設定すると「当局が元安を容認している」との思惑が広がった。「元安で外国に資金が流出するとの懸念から株も投げ売り状態になった」(上海の金融機関社員)。
取引停止措置に慣れていない多くの個人投資家は「いったん株価が下がり始めると、取引停止で保有株を処分できなくなるという不安からさらに売り急いだ」(上海の証券会社社員)。株価の急変動を防ぐための制度が、かえって株の投げ売りを招いてしまった。
日本の大手証券会社のアナリストは「30分で取引が終わるという異常事態が起きたことで、中国の市場関係者の動揺はしばらく続くだろう」とみている。(SANKEI EXPRESS)