暖かい年明けとなった。長谷の高徳院では、大晦日(おおみそか)の夜から年をまたいで本尊の国宝銅造阿弥陀如来坐像(ざぞう)がライトアップされた。
与謝野晶子が「美男におわす」と詠んだ露座の大仏は鎌倉の代名詞といってもいいだろう。境内には歌碑も残されている。
参拝券の裏には、その大仏造立の経緯が簡潔に記されていた。1252(建長4)年から10年前後の歳月をかけて造立されたとみられる。ただし、分かっていないことも多いようで「原型作者を含め、創建に関わる事情の多くは謎に包まれている」という。
台座を含む高さが約13.4メートル、台座を除くと11.3メートル、重さは約121トン。かつては仏殿があったが、1334(建武元)年と1369(応安2)年の大風で損壊した…らしいということで、このあたりも断定は避けている。大仏の謎は、想像力をかき立てる。
その後、仏殿は再建されず、大仏様は露座の状態で風雪に耐えてきた。