平成の夜空は元日でも光がけっこうにぎやかだ。飛行機も上空を通り過ぎていく。その中で穏やかに、そしてどっしりとした姿はひときわ印象深い。波乱の年明けになった2016年もなんとか無事に過ごせますようにと手を合わせる。
門前の大仏通りでは『半世紀に一度 大仏様 平成の保存修理』と書かれた商店会のポスターが店先に張り出されている。「50年に一度の健康診断」と言われる保存修理が1月13日から始まった。修理期間は3月10日まで。大仏様は足場に囲まれ、お姿を見ることができなくなった。暖冬とはいえ、いつもの年にも増して春の訪れが待ち遠しい。
≪あまねく慈悲の心を≫
高徳院から大仏通りを海岸方向に5分ほど歩くと長谷観音前の交差点に出る。その交差点を右折し、昔ながらの旅館や土産物店が並ぶ参道の正面が十一面観音菩薩像(長谷観音)で名高い長谷寺の山門だ。
鎌倉の旧市街は海に面した南を除き、三方を小高い山に囲まれている。
長谷寺の境内がある観音山も、丘と山の中間のような小高さで、その地形の一角を占めている。