衆院本会議で険しい表情を見せる甘利明(あまり・あきら)経済再生相(奥中央)。手前は答弁する安倍晋三(しんぞう)首相=2016年1月26日午後(共同)【拡大】
政府内に強い危機感
「様子を見る。甘利さんは筋の悪い人にはめられたのかもしれない」
甘利氏の疑惑発覚直後の先週、首相は周辺に漏らした。26日の代表質問では甘利氏の説明に期待する考えを示すにとどめたが、官邸筋は「甘利氏を守るのが本音だ」と首相の内心を読み解いた。
視線の先にあるのは、政権の命運を左右する参院選で訴える実績だ。アベノミクスの成長戦略で「中核」と位置付けるTPPの承認案や関連法案は今国会の最優先課題。民主党が反対方針を取り、国会答弁も難しくなる中「交渉を仕切った甘利氏でなければ対応できない」(首相周辺)との危機感は政府内に強い。
世耕弘成(せこう・ひろしげ)官房副長官(53)は記者会見で「甘利氏は強い経済の実現という大きな目標に向け、経済再生やTPPに取り組んでいく」と続投の雰囲気醸成に努めた。