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【佐藤優の地球を斬る】ウクライナ問題で露を利したキリル総主教 (1/4ページ)

2016.2.20 09:00

共同宣言に署名後、抱き合うローマ法王、フランシスコ(左)とロシア正教会のキリル総主教=2016年2月12日、キューバ・首都ハバナ(AP)

共同宣言に署名後、抱き合うローマ法王、フランシスコ(左)とロシア正教会のキリル総主教=2016年2月12日、キューバ・首都ハバナ(AP)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 2月12日、キューバの首都ハバナで、ロシア正教会の最高指導者キリル・モスクワ総主教とカトリック教会の最高責任者フランシスコ教皇(法王)が会談した。

 <教皇とキリル総主教は互いに歩み寄り、歴史的な抱擁を交わし、およそ2時間にわたる個人会談を持った。/会談後、贈り物の交換が行なわれ、教皇からは聖チリロの聖遺物とカリス(ミサ聖祭用の杯)が、総主教からはイコン「カザンの聖母」の複製が贈られた。/続いて、教皇と総主教は、教皇庁・キリスト教一致推進評議会議長クルト・コッホ枢機卿、モスクワ総主教庁・渉外局長イラリオン府主教、そして、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長が見守る中、共同宣言に署名を行なった。>(2月13日「ヴァチカン放送局」日本語版ウエブサイト)

 これまで険悪だったロシアとバチカンの関係の「手打ち式」の場に、無神論を掲げる共産党が政権を取るキューバを選び、無神論者のラウル・カストロ議長を「立会人」にしたことが興味深い。

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