≪アサド氏、ISより「内戦勝利」優先≫
シリアの首都ダマスカス郊外などで21日発生した大規模テロは、米国主導の有志連合の空爆などで伸長に歯止めがかかった「イスラム国」(IS)の焦りの裏返しといえる。
ISは、アサド政権をお膝元で挑発し内戦をさらに複雑化させる計算もあるとみられるが、政権側は今後も欧米との共通の敵であるISより反体制派からの失地回復を優先させると考えられる。
対ISでは、有志連合による空爆作戦のほか、シリア北部を勢力圏とする少数民族クルド人の「民主連合党(PYD)」などが米国の支援を受けて地上戦を展開。勢力拡大が困難となったISは、財政難に直面しているともいわれる。
政治面では昨年末以降、米露を中心とした国際社会が政権側と反体制派の停戦に向けた調停を進めており、これが実現した場合、内戦の混乱に乗じて支配地域を広げてきたISはいっそう不利な状況に置かれることになる。