2013年は新発債が増加! なぜ今、社債が注目されているのか
株式相場の値動きが激しい中、長期金利に対する先高観と投資家への裾野を広げたい企業の間で、個人向け社債の発行意欲が高まりつつある。一方、個人投資家は社債を選択肢のひとつと考えているようだ。運用先としての社債への関心を高めている。
今回のブームは、既発債や借入金の借り換えが要因
2009年以来の社債発行ブームはなぜ起こったのだろう?
金融アナリストの久保田博幸さんは、「前回は2009-2010年に起債ブームが起こりました。このときは、金融危機による手元流動資金の逼迫が理由です。金融機関が劣後債などを発行したケースが多く見られました」と指摘。「今回はアベノミクスによる金利先高観から、企業が2009年に発行した社債を借り換える目的で起債した例も多いようです。また、低金利で長期の資金を確保できれば財務の改善にも役立ちます」(前川貢さん)というニーズがあるようだ。つまり、従来起債している債券や借入金の借り換えニーズが発行ブームとなった第一の理由というわけ。