ほかの金融商品とはどう違う? 個人向け社債の賢い買い方、選び方
安全商品のイメージが強い個人向け社債だが、過去には元本が個人投資家に戻らなかった事例もある。金利先高観のある今、購入時に注意すべき点がいくつかあるので押さえておこう。
購入時のポイントは信用格付けと運用期間
そうはいっても、銀行の定期預金に比べれば、債券を組み入れることで、運用利回りは多少高くなる。現在のCPI(消費者物価指数)上昇率が0・8%程度なので、年率0・1%のネット銀行の定期預金1年物を組み入れても、預貯金だけでは資産が完全に目減りしてしまうことがわかる。だが、個人向け社債なら、発行体によっては年率1%超のものもあるので、ポートフォリオに組み入れていくのは賢い選択肢ということになる。
しかし、「1%を超えているからといって、油断は禁物」と忠告するのは前川さん。「金利先高観がある中で、たとえ利率が1%超でも、それが10年債ならば、手を出すべきではない」とも指摘する。