では、実際にはどのような考え方をするのか、IPO銘柄で具体的に説明したい。まずはオイシックスの日足チャートをご覧いただきたい。この銘柄は上場から6営業日目に窓を空けて下落した。これは「窓理論」の法則1の売りサインである。この時点でこの銘柄は「軸下向き」の可能性が高くなった。軸は株価の中長期的な方向性を示すと先ほど説明した。上向きならば上昇しやすく、下向きならば下落しやすいということだ。したがって、窓空け下落となったからには、その後の株価は安値を更新し、下値模索の動きを続けなければならない。
しかし、実際の株価は底堅く推移し、その後しばらくたって上昇に転じたのだ。どうやら安値近辺にファンダメンタルズの壁(割安の壁)があるのではないか、と推測できるのだ。下方向にファンダメンタルズの壁があるということは、軸が上向きに傾いているということ。先ほどの「軸下向き」が誤りである可能性が高く、軸はすでに上向きに転換している可能性が高いということになる。そして「窓理論」で売りサインが出た水準を突破したことで、「軸上向き」がほぼ確定する。ここで急騰を予感するのである。