ピンクの衣装…これを無粋と言ってはいけない (3/3ページ)

2013.11.3 06:00

 一人の人間が、すべての問題を同じ深さで理解することは不可能だ。あることに対しては深く分かり、あることに対しては表面的にしか分からない。だからこそ、深く分かったことに対しては自らコミットしようとする。いや、コミットせざるをえない気持ちになるのである。

 理解の凹凸をなるべく少なくするような努力は称えられるが、他人に期待するようなことではない。しかしながら期待してしまうのが人の習いだ。ここに多くのトラブルのネタがある。

 特に、ネット社会になって今までは目につかなかった「コミットを求められる」テーマが噴出してきた。しかも、そのコミットは物理的にはワンクリックだけだったりする。なんでも広範囲に俯瞰しているような気でいる傍観者は沢山いる。だからできない理由が述べにくい。なんとストレスフルな時代だろう。

 あなただけが深く理解できることは確かにある。それはあなたの個人的問題である。和服の色にせよ、虫の鳴き声にせよ、社会貢献の意義にせよ、すべてあなたのこれまでの個人的経験や学習で分かることに過ぎない、ということを肝に銘じたい。

 ローカリゼーションマップの勉強会を11月30日に行います。タイトルは「安藤昌也さんのUX論 利他的な『私』」です。参加ご希望の方は以下をご覧のうえお申込みください。→ http://milano.metrocs.jp/archives/5957

 ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

 安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

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