2011年10月、映画「1911」の宣伝で来日したジャッキー・チェン(中)が日本語吹き替え版の声優を務めた江角マキコ(右)と中川翔子(左)とイベントに登場。会場を沸かせたが、当人はいろいろと悩みが尽きぬようで…【拡大】
まずは、彼の歩みを振り返ってみましょう。1954年4月、香港随一の高級住宅街で夜景の名所でも知られるビクトリア・ピークで生まれ育ちました。7歳から約10年間、数々のカンフー・スターらを輩出した名門・中国戯劇学院で京劇や中国武術を学び、映画のエキストラやスタントマンを務めました。あのブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」(72年)や「燃えよドラゴン」(73年)でエキストラを務めていたのは有名な話です。
その後、両親が当時住んでいた豪州に移り、左官業やコックなど職を転々としましたが、76年「ドラゴン怒りの鉄拳」の監督だったロー・ウェイに誘われ香港に戻り、俳優の道に進みました。
しかし、なかなか芽が出なかったため、当時主流だったシリアス一辺倒ではなく、自分のキャラを活かしつつ、コミカルな動きやお笑いの要素を交えた新しいカンフー作品をめざし、方向性を変更しました。
そうして発表した「ドランクモンキー酔拳」(78年)は、酔えば酔うほど強くなるという伝説の酔八仙拳をマスターしたチェン扮(ふん)する主人公が宿敵を倒すという物語ですが、酒の入ったひょうたん片手に、文字通り酔っ払いのようにふらつきながらも、ヒップ・ホップ・ダンスのようにリズミカルで切れ味鋭いカンフー技を繰り出すチェンに、日本でも多くの映画ファンが熱狂しました。