平成28年度予算の概算要求基準に関する政府与党政策懇談会であいさつする安倍晋三首相(右端)=23日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)【拡大】
一方、高齢化で年金や医療の支出が増える社会保障費の「自然増」は、景気回復で生活保護費などの伸びが抑えられると見込み、6700億円まで認める。財務省は年末の予算編成過程で5千億円程度に抑制する方針だが、自民党内には「社会保障費を削れば、来年夏の参院選で有権者が離れる」(閣僚経験者)との声も強く、どこまで実現できるかは不透明といえる。
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉が妥結した場合の農業対策や、29年4月の消費税率10%への再引き上げを見据えた補正予算編成など歳出が膨らむ要素も多い。財政健全化への道筋を描くのは容易でなさそうだ。