18日、パリ北部サンドニの銃撃戦が起きた現場で、付近の住民を調べるフランスの警官隊(ロイター)【拡大】
だが、シリアで指揮していたとされるのに、なぜパリ北郊に潜伏していたのか、どのように保安当局の目をかいくぐったのか、多くの疑問が残る。
同容疑者は、イスラム国のネット機関誌で今年2月にも、武器調達やテロ準備で、ベルギーに渡航したと書き、国際手配を受けながら欧州に自由に出入国を繰り返していた実態が浮き彫りにされていた。
フランスは、人口6500万の1割という欧州最大のイスラム社会を抱え、隣国のベルギーは、欧州最大級の闇武器市場がある。
欧州の専門家たちは「欧州の社会に溶け込めず、疎外感や差別に怒りを抱く移民出身の若者たちが、西欧文明こそが“悪の権化”だとして、その破壊を呼びかけるイスラム過激思想に染まることは難しいことではない」と指摘する。
「イスラム国」に加わっている外国人戦闘員は約3万人で、うち約5千人が欧米諸国出身者という情報もある。戦闘員予備軍の数はこれを上回る。
英BBC放送のパリ特派員は「現在の中東情勢をみると、とても楽観はできない。残念ながらテロを根絶することはできない。それとともに生きる方策を模索するしかないのかもしれない」とコメントした。