経済財政諮問会議後、記者会見する甘利経済再生相=24日午後、東京・永田町【拡大】
中でもパイナップルはTPP参加国からの輸入実績がほとんどないため、生産量・生産額ともに影響はゼロとした。ただ、最大の輸入元であるフィリピンがTPPへ参加を希望しており、今後の交渉次第で対策が必要になる恐れもある。
(4)貿易円滑化や生産性向上にプラス
今回の試算では、貿易円滑化や非関税障壁の撤廃に伴う輸出入コストの低減、投資促進による国内産業の生産性向上など新たな要素を加味し、プラスの影響額が底上げされた。TPPによる貿易・投資の拡大を、日本経済の再生につなげる政府の「グローバル・ハブ(国際中核拠点)」構想を試算にも反映した形だ。
具体的には(1)参加国内の取引ルールの共通化など非関税障壁の削減で、貿易・投資が活発になる(2)国内競争の活発化により技術開発が加速し、生産性が向上する(3)賃金が押し上げられ、労働力も増加する(4)投資拡大で企業活動は活性化し、輸出入がさらに増える-とみる。(4)を除く要素は平成25年3月の試算で考慮していなかった。
ただ、少子高齢化による労働力不足など好循環の実現には課題も少なくない。政府の思惑通り、高成長が実現するかは不透明だ。