【政策を問う】世代間公平へ消費税10%の次の議論を 慶応大教授・土居丈朗氏 (1/2ページ)

2016.7.7 23:02

慶應義塾大学経済学部・土居丈朗教授(春名中撮影)
慶應義塾大学経済学部・土居丈朗教授(春名中撮影)【拡大】

 日本の財政の一番深刻な問題は社会保障の財源の確保だ。できるだけ早く税で確保しないと、世代間格差が拡大する。事実上、社会保障に必要な財源の3分の1は赤字国債で賄われている。(消費税率を)8%から10%に上げれば年3兆円の国債発行を抑制できる効果が見込まれたが、(再延期された平成31年10月まで)引き続き赤字国債で賄うしかない。

 (今回の参院選で)選挙権年齢が18歳以上に引き下げられた。若い人たちのためにも一日も早く増税して負担を世代間で分かち合うべきで、先送りは残念だ。

 「低金利だから国債を発行して問題ない」という意見があるが、本当に国民に必要な財政支出なのかコスト意識が働かず、中身や質がおろそかになりやすい。元本はいずれ返済しなければならず、本来は便益を受けた人が負担すべきなのに、全く関係のない将来世代につけ回しされてしまう。

 経済成長より早いスピードで社会保障費は増えていく。(団塊の世代が75歳以上になる)37年ごろには消費税率を最低でも15%程度まで上げないと支えられないだろう。今の給付水準を維持するなら、20%はないと難しい。10%に上げた後のことを積極的に議論すべきだ。

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