--日経平均株価が上昇する一方、長期金利の利回りが低い。経営環境をどう捉えているか
「これまで保有していた債券が順次償還を迎えており、今後は顧客に約束している予定利率に見合う運用収益を獲得できる再投資先を確保することが課題だ。ただ、足元の環境がただちに収益へ影響を及ぼす状況ではなく、景気が回復基調になれば、当社の事業へも好影響を与えると認識している」
--再投資先の具体的なイメージは
「当社の堅実な運用スタイルは、リーマン・ショックなどの経済危機下においては優位だが、足元の相場環境や今後を見通した場合、ある程度リスクを取る必要がある。これまでの国内債券中心の運用から、外国債券へのシフトなどを行っていく」
--昨年、競合の第一生命保険の子会社が銀行窓口で販売する一時払い年金保険が伸びた
「第一生命は、過去から多様な保険商品を販売している。だからこそ低金利下の環境でもヒット商品を生み出せたのではないか。ただ、当社も経営資源を来店型保険ショップを展開するメディケア生命に優先的に投下した結果、認知度、シェアが高まった」
--対抗して投資リスクの度合いを選択できる保険商品の販売を行うのか
「他社に左右されず、今進めている路線を堅持していく。メディケア生命においては、貯蓄性商品ではなく保障性商品などの種類を増やしていき、お客さまに選ばれる良い商品の開発を進める」
--市場拡大が見込める海外戦略は
「中国、ベトナム、インドネシアへ進出している。中国では経済が減速するなか、新契約で業界2位を維持し、出資するPICC生命から初の配当を受け取った。ベトナムでは、技術援助契約を締結したバオベトホールディングスが高い成長を遂げている。既存進出国での足場固めや技術援助を着実に実行していく」
--運用利回りで予定利率を補えない「逆ざや」が14年度中に解消する見込みだ
「足元の円安の影響もあり、保有している外国債券の利息収入が増加するためでだ。今後も安定的に順ざやを維持できるはずだ」
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【プロフィル】橋本雅博
はしもと・まさひろ 東大経卒。1979年住友生命保険入社。2012年代表取締役専務執行役員を経て、14年4月から現職。兵庫県出身。