ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
トレンド
カルシウム豊富な厚揚げで「健骨」に 家常(ジャアジャン)豆腐
更新
家常(ジャアジャン)豆腐は、中国の家庭料理で揚げた豆腐を野菜と炒め合わせ、少し辛みをきかせた主菜です。
今回は豆腐を揚げる手間を省き、厚揚げを使いました。厚揚げは木綿豆腐を揚げた大豆の加工品なので植物性の良質なタンパク源です。
厚揚げは、豆腐と比べると揚げてあるため、脂質が多く、エネルギーは高くなりますが、同じ量の肉と比べれば脂質もエネルギーも少なく、コレステロールは0(ゼロ)です。また、カルシウムや鉄、ビタミンEも多く含まれます。カルシウムは日本人に不足している栄養素の一つで、骨や歯の健康維持・増進、骨粗鬆(こつそしょう)症予防、高血圧予防などに欠かせません。ですが、なかなか必要量を取るのが難しいものです。
カルシウム源といえば、牛乳・乳製品が含まれる量も吸収率もよいですが、厚揚げ1/4枚(約50グラム)には牛乳コップ1/2杯(約100グラム)より多い120ミリグラムのカルシウムが含まれます。これは1日に成人が必要なカルシウム量の1/5に相当します。この家常豆腐1人分でそれを補えます。
また、牛乳・乳製品以外のカルシウムは吸収率がよくありませんが、その吸収率を高めるのが、動物性タンパク質やビタミンDです。豚肉で動物性タンパク質、干ししいたけでビタミンDが補われているこの料理はまさに「健骨」料理。さらにカルシウム量を多くするなら、ピーマンを小松菜やチンゲン菜などに代えましょう。青菜類もカルシウムが多い食材なので、毎日の食事にとり入れたいものです。
今回、レシピは4人分なので、あまった場合は、冷蔵庫で2日ほど保存できます。温め直して弁当のおかずや、卵とじにしてもいいですね。(文:管理栄養士 牧野直子/撮影:田中幸美(さちみ)/SANKEI EXPRESS)
※276kcal、塩分1.5グラム(1人分)
厚揚げ 1枚(約200グラム)。半分に切って1センチ幅に切る。
豚こま肉 200グラム(一口大に切る)
干ししいたけ 2枚(1/2カップの水でもどして軸を切り、4等分する)
たけのこ(水煮) 60グラム(一口大の乱切りにする)
にんじん 60グラム(一口大の乱切りにする)
玉ねぎ 1個(1センチ幅のくし形に切る)
ピーマン 2個(縦半分に切り、一口大よりやや大きめの乱切りにする)
しょうが 1/2かけ(すりおろす)
にんにく 少々(すりおろす)。市販チューブのものでOK。
サラダ油 小さじ2
A(鶏がらスープのもと 小さじ1/5、湯 1カップ)
B(しょうゆ・酒 各小さじ4、砂糖・オイスターソース・豆板醤 各小さじ1)
水溶きかたくり粉(かたくり粉 小さじ2、水 小さじ4)
〔1〕鍋に湯を沸かし、たけのことにんじんをゆでてざるにあげる。
〔2〕フライパンに油少々(分量外)を熱し、ピーマンを入れ、さっと炒めて取り出す。
〔3〕〔2〕のフライパンに分量のサラダ油を入れ、豚肉、玉ねぎを入れ、さっと炒める。しょうが、にんにくを加え、肉の色が変わったらAとしいたけの戻し汁を加える。
〔4〕煮立ったらたけのこ、にんじん、干ししいたけ、厚揚げを加え、Bを加えひと煮し、水溶きかたくり粉を回し入れとろみをつけ、ピーマンをもどして、火を止める。
☆にんじんを赤パプリカ、ピーマンを青菜やスナップえんどうに代えてもよい。
☆豆板醤の量は加減して辛味を調節しましょう。
※30kcal、塩分0.9グラム(1人分)
えのき 大1束(根元のかたいところを切り落として長さを半分に切る)
A(酒 大さじ1、酢 小さじ1)
きゅうり 80グラム(小1本)。斜め薄切りにし、千切りにする。
梅干し 大1個(種をとって果肉をたたく)
B(酢・しょうゆ 各大さじ1/2、みりん・ごま油 各小さじ1)
いりごま 小さじ1/4
〔1〕鍋にえのき、Aの調味料を加えて、中火にかけて煎り、ザルにあげて冷ます。
〔2〕〔1〕およびきゅうりを合わせ、Bと梅干しであえ、ごまをふる。
☆きゅうりはセロリに代えてもよい。