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【ブラジルW杯】厳しい船出「次こそ勝利を」 日本、初戦は逆転負け 本田先制弾も実らず
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【ブラジルW杯】1次リーグ勝敗表(C組、D組)=2014年6月15日現在、※日時は日本時間 続けざまの失点に悲鳴が上がった。サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会第3日は6月14日、レシフェなどで1次リーグの4試合が行われ、5大会連続5度目の出場でC組の日本はコートジボワールに1-2で逆転負けし、痛恨の黒星スタートとなった。エース本田圭佑(けいすけ、28)の先制点に沸いたが、猛攻をしのげなかった。次戦の結果次第では、日本は2大会連続3度目の決勝トーナメント進出の望みが絶たれる可能性もあるが、主将の長谷部誠(30)は「もう一度最高の準備をして切り替える」ときっぱり。必死の応援を続けたサポーターも「次こそ勝利を」とエールを送る。
▽1次リーグ C組
コ-トジボワール2(前半0-1、後半2-0)1 日本
断続的に雨が降る悪条件下、日本は前半16分に長友佑都(ゆうと、27)からパスを受けた本田が、W杯で自身3点目となるゴールを決めて先制した。しかし、その後はアルベルト・ザッケローニ監督(61)の掲げる攻撃的なサッカーを発揮できず、後半19、21分に連続失点して逆転されると、反撃する力は残っていなかった。
不調が指摘されながらも、最大の見せ場をつくった本田はゴールの瞬間、どうだと言わんばかりの表情で左腕に力を込め、指を突き上げた。ゴールキーパーが反応できないほどの、目が覚めるようなシュートを決めると、精神的支柱ともいえる存在をチームメートが取り囲んだ。
しかし、逆転され、試合終了の笛を聞くと本田は一人、ベンチに向かった。相手と健闘をたたえ合う仲間に背を向け、そのまま帰りそうな勢いだった。スタッフに促され、サポーターへのあいさつには加わったが、全身から不満を発散した。
28歳の誕生日だった13日。宿舎で選手、スタッフが祝ってくれた。誕生日の翌日に得点したのは前回大会の初戦、カメルーン戦と同じだった。稲本潤一(34)と並んでいた日本人選手のW杯通算得点で単独最多となる3点目。2大会にまたがる得点は本田が初めてだったが、今回の結末は勝ち切った前回とは違った。後半はみるみるプレーの質が落ち、ミスも増えた。後半19分の同点ゴールは、本田が自陣でボールを奪われたのがきっかけだった。
集大成として臨んだ2度目の舞台。中心であり、リーダーの立場を自覚していたが、押される展開でチームを支えられなかった。「理想は初戦に勝って、勢いよく-だが、大体そんなふうにいかないのが今までの人生経験なので…。全員がもう一度気を引き締めて自分たちのサッカーをすることで、次戦はきょう以上にチャンスをつくれるはず」。本田は悲愴(ひそう)感を漂わすことなく、敗戦後のコメントに力を込めた。
シュートがゼロに終わり、後半途中で退いた香川真司(25)も「この4年間やって来たことにトライできなかった、いや、しなかったという気持ちが強い」とふがいなさを認めた。
だが、日本はこのまま、不完全燃焼で終わるわけにはいかない。次のC組2試合は19日(日本時間20日)に行われ、日本はギリシャと対戦。決勝トーナメント進出のためには勝利(勝ち点3)が絶対条件になる。(SANKEI EXPRESS)