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ライブで鍛え上げた唯一無二の存在感 Nothing’s Carved In Stone

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ライブで鍛え上げた唯一無二の存在感 Nothing’s Carved In Stone

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バンド「ナッシングス_カーブド_イン_ストーン」=2014年4月14日(提供写真)  バンド名のNothing’s Carved In Stoneとは、「まだ何も刻まれていない」という意味だ。2008年に始動したバンドが6枚目のアルバムをリリースした。

 バンドは、ELLEGARDENで活動していたギタリストの生形とストレイテナーのベーシスト、日向が声を掛け合って結成された経緯があり、その2バンドともアリーナ級の動員を誇る著名なバンドであるため、ボーカルとして後に加入した村松の文脈で語られることが今まで少なかったように感じる。

 常に新しいサウンドを求めてギター、ベース、ドラムの音を作り、バンドのパワーや一体感をライブで鍛え上げ、唯一無二の存在感を発揮してきたこのバンドの成長を支えてきた重要な要素の一つは、ステージのセンターに立ち、深みのある、時には叫びにも似たボーカルを聴かせる村松の進化に他ならないと私は感じている。

 このバンドで勝負する

 新作のリリースにあたって話を聞いたとき、村松は「5年ほどこのバンドでやってきて、これからバンドがどんな規模で活動したいかを自問自答した。やはり現状に満足することなく、さらに大きなところへ踏み出していきたいと感じるようになった」と語る。そして、自らの存在意識については「確かに他のメンバーの過去の経歴で語られることもあったが、自分がしっかりと意識を持って、このバンドがパーマネントなものであり、どのバンドとも比較できないようにするには、自分こそがしっかりとしないといけないと考えた」と話した。

 作品の音としての特徴は、持ち味であるデジタルなサウンドエフェクトとロックのグルーブ感、バンドの爆発力と一体感を感じるという意味では最初の作品から一貫しているのだが、例えばステージ上でメンバー一人一人が、このバンドで勝負をするんだ、という決意のようなものを、前作を引っさげたツアーでのステージを見てから感じている。とりわけ村松のボーカルで伝わってくる「われ、ここにあり」という存在感は、鬼気迫る、圧倒的なものを感じる。

 今月(8月)下旬からアルバムを引っさげた全国ツアーが始まるが、「ステージを演出するチームとも、ここ3年ほど一緒にやっていて、意思の疎通も含め一番いい状態だ」(村松)といい、彼らの目指す次のレベルを体感できるツアーになるだろう。過去に刻まれたものではなく、新たに刻まれていくものこそが、このバンドの歴史になるのだ。(音楽評論家 藤田琢己/SANKEI EXPRESS

 ■ナッシングス カーブド イン ストーン 2008年、ELLEGARDENの生形真一がストレイテナーの日向秀和に声を掛けて結成。日向の呼び掛けでドラムの大喜多崇規が加入し、ウェブサイトで知ったABSTRACT MASHの村松拓をボーカルに迎えて4人での活動がスタートした。6日に6枚目のアルバム「Strangers In Heaven」を発売した。

 ■ふじた・たくみ 1976年、東京都生まれ。ラジオ、テレビの音楽番組を中心に活動する傍ら、年間150本ほどライブに通う。現場主義の視点で音楽を紹介し続けている。

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