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衣料と心地いい食住、ライフスタイル提案 PLAIN PEOPLE

 衣料だけでなく、食や住まいなど、ライフスタイルを総合的に提案する店が東京都心で増えてきた。その草分けが「プレインピープル」。「ピュアでシンプルに自然体で心地よく生きる」をテーマとし、2009年2月に東京・青山に旗艦店を出店、5年半で全国に13店を構えるまでに急成長した。シンプルでナチュラルな衣料と、欧州を中心に買い付けた粋な小物が並ぶ空間は、都会にいながらスローライフを感じられる居心地の良さがある。ありそうでない「面白い店」として、来日したハリウッド女優もお忍びで訪れるなど、ファンは海外にも広がっている。

 調味料、シャンデリア

 東京・青山の旗艦店に入ると牛乳瓶の空き瓶を活用した、素朴なシャンデリアが目に入る。通りに面したウインドーのディスプレーにはスウェーデン製のラグ。衣料品のブティックと住居空間、ミュージアムを融合したイメージという。キッチンスペースには、麹など自然素材を使った調味料や無添加のジャム。バスルームには肌触りのいいタオルが並ぶ。毎月上旬には、山梨から取り寄せた無農薬野菜や果物などを販売する「山梨マルシェ」を開催している。

 ディレクターの髙山泰子さんはかつて婦人服ブランド「シンクロ クロッシングズ」を手がけていた。プレインピープルを立ち上げたのは、2007~08年にかけて中国で起きた毒物混入の餃子事件など食の安全が揺らぐ事件がきっかけ。「ファッションだけではなくトータルのライフスタイルを提案したいと考えた」と髙山さんは話す。

 アートなど情報発信

 さらに不定期で若手アーティストの作品を紹介したり、各種ワークショップを開くなど、情報発信拠点として青山の店を活用。陶芸家の岡崎裕子さんの個展を開いた際には、行列ができたほどのにぎわいをみせた。

 一方、福岡県うきは市で生産されている有機紅茶など、地方に埋もれた良品も紹介。食の安全を確保するため食料自給率を上げたい、との思いがあり「自分たちなりの社会貢献をしたい」(髙山さん)という。

 楽に着こなす「北欧」

 そんなプレインピープルの今年の秋冬のテーマは「北欧」。北欧の森を散歩できるよう、体を締め付けずリラックスして着られる衣料がそろった。

 ナイロンニットとジャージーを組み合わせたスポーティーなドレスはケーブル編みで北欧をイメージ。

 コットンツイードとジャージーを組み合わせたプルオーバーに合わせるのは、裏地をつけて厚手に仕立てたボンディング素材のフレアスカート。今年トレンドのミモレ丈だ。エンジニアブーツを合わせれば、そのまま北欧の森を歩けそう。

 この秋、新登場のメンズはパンツがヒモ結びである点が特徴。圧縮ウール製で、丈夫な素材を楽に着こなせるようにとの配慮だ。

 商品構成は6割がオリジナル衣料、4割がインテリア雑貨やアクセサリーなどの小物で、主に欧州で買い付けている。イタリア、ミラノ発の老舗の傘ブランド「マリア・フランチェスコ」はオリジナル生地を使った傘が通好みのファンに人気が高い。ほかニューヨーク発のペーパーウェイトなどしゃれた小物が満載だ。

 ハリウッド女優も

 青山の旗艦店には外国人観光客も多く、誰もが知るハリウッド女優やミュージシャンも買い物に訪れた。ある国内の有名女優は「プレゼント用に」と小物を買いに訪れる常連だ。

 「プレインピープルのような店を作りたい」といった問い合わせが最近、取引先などに多くなったという。混沌(こんとん)とした社会で癒やしを求め、都会でも安全に、心豊かに毎日を過ごしたいと望む人は確実に増えて時代が追いついてきた。「今後は民間レベルで、店発信の地域活性化もできたら」と髙山さんは話している。(文:藤沢志穂子/撮影:寺河内美奈/SANKEI EXPRESS

 ■プレインピープル青山 東京都港区南青山5-3-5 (電)03・6419・0978 午前10時30分~午後8時、不定休

 ※価格はすべて税別です。

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