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喜びあふれ 「ほっとしております」 典子女王殿下 千家さん ご結婚
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結婚式を行うため出雲大社の拝殿へ向かわれる高円宮妃久子さまの次女、典子さまと千家国麿さん=2014年10月5日午前11時5分、島根県出雲市の出雲大社(志儀駒貴撮影) 高円宮妃久子殿下の次女、典子女王(のりこじょおう)殿下と出雲大社(島根県出雲市)の権宮司、千家国麿(せんげ・くにまろ)さん(41)の結婚式が5日、出雲大社で行われた。式終了後に出雲市役所大社支所に婚姻届が提出され、26歳の典子さまは皇室を離れて千家典子さんとなられた。典子さまは「儀式が滞りなく済み、ほっとしております」と感想を述べられた。
皇族方のご結婚は2005(平成17)年11月の天皇、皇后両陛下の長女、黒田清子(さやこ)さん(45)以来。皇室のご構成は天皇陛下、男性皇族5方、女性皇族14方の計20方となる。
典子さまはこの日朝、千家さんの使者に迎えられる「入第(じゅだい)の儀」を経て、出雲大社に入られた。典子さまは「小袿(こうちぎ)」「長袴(ながばかま)」の装束、千家さんは衣冠姿に着替え、久子さまや姉の承子(つぐこ)さま、妹の絢子(あやこ)さま、千家さんの両親ら両家の親族21人が参列する中、伝統に従って式が進められた。お二人は大社奥の拝殿内で、中央に据えられた「天之御柱(あめのみはしら)」を交差するようにめぐって神前に進み出て、玉串をささげて拝礼し、三三九度で夫婦の契りを結ぶ杯を交わされた。
6日に松江市内で披露宴、8日には東京都千代田区内で晩餐(ばんさん)会が開かれる。
≪皇室と出雲大社に結ばれた縁 地元、歓迎ムード一色≫
古式ゆかしい装束の新郎新婦が厳かに境内を進み、晴れの日を迎えられた。5日に行われた高円宮妃久子殿下の次女、典子女王殿下と出雲大社(島根県出雲市)権宮司、千家国麿(せんげ・くにまろ)さんの結婚式。式を終え、典子さまは安堵の表情を浮かべられ、千家さんは目を潤ませて喜びをかみしめた。皇室と出雲大社の縁が結ばれた歴史的な日に地元は祝福ムード一色に包まれた。
午前11時、お二人が大社内の貴賓館をたたれ、式が始まった。出雲国造(こくそう)家の紋様が袴(はかま)に入った衣冠姿に神職の浅沓(あさぐつ)を履いた千家さんがゆっくりと参道を進み、「袿(うちぎ)」姿の典子さまは半歩下がって、氏子らの祝福の声に会釈しながら続かれた。袿には、野鳥観察を通じて愛を深められたお二人にふさわしく、鳥をかたどった紋様が描かれていた。
式場の拝殿で、典子さまは祖母の三笠宮妃百合子さまから借り受けた「小袿」「長袴」にお召し替えに。拝殿には御簾(みす)が下ろされ、久子さまや姉の承子さま、妹の絢子さま、千家さんの父、尊祐(たかまさ)さん(71)、母、礼子(あやこ)さん(64)ら親族のみが立ち会われた。
出雲神楽のみやびな音色とともに、通常の神社の2拍手ではなく出雲大社独特のしきたりで、4回拍手する音が響いた。
式を終えた直後、典子さまは「おすべらかし」の髪型に結ったまま報道陣の質問に答え、「ほっとしております」とほほ笑まれた。千家さんは感極まった表情で、「二人力を合わせて素晴らしき家庭をつくっていきたい」と語った。
ご家族への思いを問われた典子さまは「今までと変わりなく、大変に愛情を注いでいただいておりますし、わたくしも愛情を注いでおります」と話し、皇室を離れ、東京と出雲に離れても、家族の絆に変わりがないことを強調された。
午後1時25分ごろ、代理の宮内庁職員らが役所に婚姻届を提出し、晴れて夫婦となったお二人。早速、出雲大社内の神楽殿で行われた「吉兆行事」に招かれた。氏子らが高さ10メートルを超えるのぼりを立て、千家さんが卒園した大社幼稚園の園児らが祝福の言葉をかけるなどして歓迎した。
久子さまは5日、宮内庁を通じ、「典子と過ごした年月を感慨深く振り返りながら、結婚の準備を進めてまいりました。明るく笑顔のたえない家庭を築くことが出来れば何よりと存じます」と、はなむけの言葉を贈られた。(SANKEI EXPRESS)