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ハイセンスで機能的 セレブが愛するダウン モンクレール

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ハイセンスで機能的 セレブが愛するダウン モンクレール

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東京メトロ表参道駅からほど近い、高級ブランド店が並ぶ通りに面したモンクレール青山のショーウインドー=2014年9月26日、東京都港区(川口良介撮影)  【Fashion Addict】

 ≪テレイの栄光たたえ≫

 最高級ダウンを使ったコートやジャケットで、世界のセレブリティーをはじめ、幅広い層にファンを持つモンクレール。1952年にフランスで創業、飛躍のきっかけは世界の名登山家たちがその高い品質に着目したこと。54年には中国とパキスタンの国境にあるカラコルム山脈にある標高8611メートル、世界第2位の高さの山、K2を制覇したイタリア登頂隊が採用した。その60周年となる今年、6月から7月にかけて行われた記念登頂にも装備を提供し、往年の登山家の名を冠した「モンクレール グルノーブル フォー リオネル・テレイ コレクション」を10月末に発売する。

 古くはジャクリーン・ケネディにアラン・ドロン、最近ではマドンナ、ファレル・ウィリアムスやリアーナなど、世界のセレブや著名なスターが愛用することで知られるモンクレール。日本の旗艦店であるモンクレール 青山(東京都港区)には、外国人を含む幅広い世代の顧客が訪れる。単なる防寒着ではなく、鮮やかなプリントを施したり、毛皮もあしらったおしゃれなジャケットやコートが並ぶ。

 メンズにウィメンズ、キッズ用と品揃えは豊富で、ブーツやバッグ、サングラスなど小物もそろえている。ダウンジャケットの中心価格は20~30万円台と値は張るが、一生ものの逸品ばかりだ。

 モンクレールは、フランスのグルノーブル郊外にあるアルプス山麓の村の名前を省略した名称。この地で創業したモンクレールは寝袋やテント、アノラックといった登山関連商品の製造・販売からスタートした。

 軽さと高い保温性

 1954年に水鳥の羽毛を使った最初のダウンジャケットを製作した。もとは従業員を寒さから守るためで、保温性の高さと軽さにフランス人登山家のリオネル・テレイが着目。モンクレールはテレイのために極地の登山でも対応可能な、特製のダウンジャケットや寝袋などをシリーズで開発した。こうした取り組みが、同年のイタリアK2登頂隊による装備の採用につながった。68年のグルノーブル冬季五輪では仏アルペンスキーチームのオフィシャルサプライヤーとなった。

 ダウンはフランス産を中心とした最高品質のもののみを使用。キルティング仕様とし、より軽く、動きやすくて丈夫なジャケットは、スキーがレジャーとして普及した70年代、高級リゾートウェアとして浸透した。80年代以降はタウンユースとしての性格も強め、光沢のある鮮やかな色のナイロンや、毛皮やサテンも使うなどデザインに工夫を凝らし、99年に初の春夏コレクションを発表している。

 2003年にはイタリア企業の傘下に入る。06年にウィメンズのコレクション「モンクレール ガム・ルージュ」を、09年にメンズ「モンクレール ガム・ブルー」を発表。今年の秋冬コレクションでは新たに「モンクレール ガム・ルージュ」がメンズを、「モンクレール ガム・ブルー」がウィメンズを出す試みも始める。

 K2登頂60年記念し

 10月末からはモンクレール 青山限定でリオネル・テレイにささげるコレクションを展開。イタリア登山隊のK2登頂60周年目を記念して7月に行われた登頂「K2-60Years Later」で再びモンクレールが提供した専門的装備をベースとしており、標高8000メートル級の酷寒にも耐えうる仕様に現代のファッション感覚をプラスしたキンリーなどが並ぶ。

 6月の記念登頂と並行して、K2では、山岳救助のスペシャリストやトレッキングガイドらが清掃活動にも参加した。機能性の高いジャケットを装備することで、より多くの人が山を目指せるようになる。ファッションと機能性を兼ね備えたモンクレールは今後、さまざまな分野で活躍の場を広げそうだ。(文:藤沢志穂子/撮影:川口良介/SANKEI EXPRESS

 ■モンクレール 青山 東京都港区南青山3の16の9。(電)03・3405・1952。正午~午後8時。

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