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原点に戻りアウトドアスタイル追求 エディー・バウアー 日本出店20周年
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米国シアトル発のカジュアル衣料ブランド「エディー・バウアー」が、日本に第1号店を出して今年で20周年。その「創業の地」でもある東京・自由が丘で7月、装いも新たに移転オープンした。20周年を機に旅行やアウトドア、スポーツなどのカテゴリーを改めてクローズアップ。米国初の特許を取得したという定番のダウンジャケットを進化させる一方で、女性がオフィスでも着られる、堅苦しくないコーディネートも提案。幅広いシーンの着こなしを楽しみに、自由が丘店には親子2代で訪れる顧客が増えているという。
東急線の自由が丘駅を下りて徒歩3分、エディー・バウアー自由が丘店は、無印良品やGAPほか、カジュアル衣料を扱うブティックが立ち並ぶ一画にある。米国で先行する最新の店舗デザインを採用。従来のウッディ調から、明るいグリーンやグレーを前面に出したアクティブでスポーティーなイメージを印象づける。「周辺の店で買い回りされてから来るお客さまも、多くいらっしゃいます」と店長の熊谷拓さん。
エディー・バウアーは1920年、米ワシントン州のシアトルで、創業者が自身の名前を冠したテニスショップとしてオープン。次第に釣りや狩猟などのアウトドアやスポーツ用品、カジュアル衣料へと事業を拡大した。日本では94年に1号店を自由が丘に出店、現在はアウトレットを含め全国で59店を展開している。カジュアル衣料の比率はメンズ55%、ウィメンズ45%程度。ほかベルトや靴下、帽子、財布、カバンなどの小物類が商品のうち15%ほどを占めている。
秋冬のコレクションでは20周年を機に原点に戻り、アウトドアスタイルを追求する4つのカテゴリーをクローズアップした。普段使いの定番カジュアルアイテムを進化させた「アウトドア」と、トレッキングなどさまざまな旅行シーン向けにデザインと機能性を兼ね備えた「トラベックス」。本格派スポーツウエア「ファーストアセント」と、釣りなど野外スポーツ向けの「スポーツショップ」の4つとなる。中でも「ファーストアセント」は世界のアスリートが商品化に協力した高機能性が特徴。
ブランドの看板商品といえばダウンだ。創業者エディー・バウアーが真冬に釣りに出た際、寒さで凍死しかけたことをきっかけに自ら防寒着を作ろうと決意。日露戦争中コサック兵だった叔父から、防寒には羽毛が優れていると聞き、試行錯誤を重ねて36年、ダウンが偏らないようキルティングしたダウンジャケットを開発。後に特許を取得した定番となった歴史がある。
そんな創業者の精神は4つのカテゴリーの全商品にも受け継がれている。「ファーストアセント」のキルトダウンベスト(1万4900円)は撥水加工したダウンを使って、約1センチ幅の細いチューブキルトでダウンの偏りを防ぎ、両脇を伸縮素材として通気性を確保した。鮮やかな色使いを採用、アウトドア用としてだけではなく「普段着にワンポイント加えるおしゃれも楽しめます」とマーケティング室の木村玲子さんは提案する。
アウトドアのイメージが強いが、オフィスでも着られるカジュアル衣料をコーディネートで提案もしている。カラフルな花柄のシャツは、裏にはブランド定番のチェック模様。少しまくりあげて着ればおしゃれだ。オフィス用にも使えるトートバッグ(7900円)はショルダーやバックパックなど3通りの仕様が可能。特製のポリエステル素材を使った軽くて丈夫なバッグになっている。
日本上陸20周年から、2020年の創業100周年へ。エディー・バウアーはカジュアル衣料を進化させ続けていく。(文:藤沢志穂子/撮影:三尾郁恵/SANKEI EXPRESS)
■エディー・バウアー 自由が丘店 東京都世田谷区奥沢5の26の4 ダイヤハイツ自由が丘1階、(電)03・5726・3938 午前11時~午後8時。