松尾道夫さん(以下松尾) 普通に、本当のことを話す。それだけですね。
天童 来年も同様の訓練を予定されていますよね。首都圏直下型に備えるというものですが、別に政府とか、首都圏の人間に求められてやっているわけではない。なぜ、あえてこれをやっていこうと。
松尾 この訓練は一般向けではない。組織化された人を対象にしている。一般の人を組織化するのもありなんですけど、この訓練の主眼としては、各団体が参加して、情報を共有して、何かあったらそれで動けるようにと。だから、各団体の代表が参加します。
今回の取り組みはフェイスブックでも発信していますが、それを見て、団体の代表の人なりが、自分たちも何かやってみようとなればと思って。そうすれば、平時のつながりも出てくる。何かあったら遠隔地同士での共助もできるだろう。そのためには、今年やって、助成金が終わったら終わりではだめでしょうと。費用の面でどうかなということもあるけれど、とりあえずやる。それによって、継続性を次の段階まで持たせることができる。
豊島亮介さん(以下豊島) 松尾さんが好きな「お祭り」と一緒ですね。テーマが、災害であったということ。今回のような取り組みを平準化させていくためには、リーダーにいっぱい来てもらって、それを持ち帰ってもらって、広げてもらう。そのために、何回も顔を合わせる。
天童 災害訓練という名のもとに、平時のつながりを強くしていく、と。人と人とがつながることが備えになる。同時に喜びともなる。だからこその「祭り」なのですね。(取材・構成:塩塚夢/撮影:野村成次/SANKEI EXPRESS)
■「すぎとSOHOクラブ」 小川清一(おがわ・せいいち)理事長 1944年埼玉県杉戸町生まれ。日本電信電話公社(現NTT東日本)を経て、2002年にNPO法人「すぎとSOHOクラブ」を設立。
■「すぎとSOHOクラブ」 豊島亮介(とよしま・りょうすけ)副理事長 1975年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。春日部共栄高等学校、敬愛大学経済学部卒業。IT企業を経て、2006年プロデュース会社「FutureWorks」設立。07年から「すぎとSOHOクラブ」、東日本大震災以降「NPO埼玉ネット」の活動に関わる。
■「NPO埼玉ネット」 松尾道夫(まつお・みちお)代表理事 1947年長崎県佐世保市生まれ。長崎県立佐世保北高校、九州大学理学部数学科卒業。コンピューターメーカー、食品包装資材メーカーを経て76年、学習塾「教育ゼミナール コンパス」代表就任。2004年NPO法人「フリーマーケット主催団体協議会」設立。12年からNPO法人「NPO埼玉ネット」理事長。