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【中塚翠涛 ココロのかたち】楽 自分自身と向き合うこと
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楽_ミュージカル(提供写真)。www.suitou-nakatsuka.jp ≪子供の心を思い出して≫
皆さま、こんにちは。インフルエンザが流行していますが、お元気でお過ごしですか?
新しい年を迎えたと思ったら、もうひと月がたとうとしています。
1月3日号のSANKEI EXPRESSでお知らせさせていただいた私の個展「Expression~ことばのカタチ~」は2月4日まで開催していますが、ひと月という期間もあっという間。
東京の中心地、銀座での個展でしたのでたくさんの方に足を運んでいただき、中には観光で来日している海外のお客様の姿もありました。
作品への思いを伝えるために、私もできるだけ会場に足を運びました。皆さまにじっくりと観賞していただき、とてもありがたい気持ちでいっぱいです。
今回、個展を開催して心から良かったと思えることは、直接皆さまの口から作品についての感想をうかがえたことです。
もちろん、SNSなどでコメントをいただくことも多いのですが、この作品のここが良かった!と真剣に話してくださる方の目を見て、幸せな気持ちになりました。
同時に、初めて来場者の方々にアンケートを取らせていただいたところ、自分が事前に考えていたのとは違う受け止め方や好みを知ることができたことは新しい発見でした。あと一週間、どんなご意見がうかがえるか楽しみです。
さて、今月の作品は、「楽」です。お正月に紹介した「日日是好日」につながる言葉です。
家族や仲間とわいわい過ごしたり、ひとりの時間にふっと肩の力を抜いてみたり、何かをやり遂げるために歯を食いしばってみたり-。
その瞬間のココロの声を聞き、自分自身と向き合うことは実は「楽しむ」ことそのもの。苦しくてもつらくても、その先にあるものを見据えて歩いていくこと自体も「楽しさ」だと思っています。
「楽」は、自分で見つけるもの。小さな子供はおもちゃがなければ遊べない、ということはないですよね?
紙をカシャカシャしたり、何かをポンポンたたいたり、それだけできゃっきゃっと声を上げて楽しそうです。
大人になった私たちもその心をもう一度思い出して、与えられた環境の中で何をどうすれば楽しめるか考えていけば、今年一年が「楽」になるんじゃないかなと思います。
毎年、決まった目標を掲げているわけではないのですが、振り返ってみると、一昨年は「挑戦」、昨年は「学び」の年だった気がします。
今年は、今の自分ができることを自然体で表現していきたい。
自分が4歳のころ、単なる筆遊びが楽しくて夢中になったのですが、今、同じような気持ちで作品に取り組んでいますし、これからもそうありたいです。
格好いい作品を作ろうとせず、誰かと比べるのではなく。比べるとしたら、前回の自分。前回より今回、今回より次回と。少しでも成長できるように、その瞬間瞬間を楽しみながら過ごしたいですね。
今、新しい作品に取りかかっています。どのような場になるかわかりませんが、皆さまに見ていただきたいと願っています。
肩の力を抜いて、楽しく、めいっぱいがんばります♪(書家 中塚翠涛(なかつか・すいとう)/SANKEI EXPRESS)