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2度の主演で演技の奥深さ再認識 映画「忘れないと誓ったぼくがいた」 村上虹郎さんインタビュー

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2度の主演で演技の奥深さ再認識 映画「忘れないと誓ったぼくがいた」 村上虹郎さんインタビュー

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映画主演2作目の村上虹郎(にじろう)さん。「国際舞台と関われる映画俳優になりたい」と語った=2015年3月17日(高橋天地撮影)  せっかく誰かといい出会いができても、わずか数時間後には自分の存在を忘れられてしまう…。気鋭の堀江慶(けい)監督(36)が手がけた「忘れないと誓ったぼくがいた」は、そんな悲しい運命を背負った少女の純愛物語だ。2014年公開の「2つ目の窓」(河瀬直美監督)に続き、映画主演は2度目となった村上虹郎(にじろう、18)は、この少女に恋をする心優しい少年をみずみずしく演じきった。

 原作は平山瑞穂(46)の同名ファンタジー小説。大学受験を控えた平凡な高校3年生のタカシ(村上)は夜道にふと現われた少女あずさ(早見あかり)に恋心を抱く。後日、同じ高校の生徒同士と知った2人は仲良くなり、デートを重ねるようになった。そんなある日、あずさはタカシに「私と出会った人は皆、数時間後には私のことを忘れてしまう」と不思議な告白をする。

 「普通」が難しい

 幼い頃から映画が大好きだった村上は「主演を2度経験できたことで自信につながったのは確かです。でも、内外に大勢の素晴らしい役者がいます。いつか僕も彼らのレベルに到達したい。逆にその人たちができないことは何だろう? そんなことも考えるようにもなりました」と振り返り、演技の奥深さを再認識した様子だ。

 カナダで高校生活を1年送った後、俳優活動に精力を注ぐため“自主退学”した村上だけに、日本の典型的な高校生へのアプローチは難しくなかったか? 「外国にいたから、かえって客観視できました」と村上。むしろ難しかったのは、堀江監督の「タカシは普通でいいよ」との注文だった。「やぼったいけれど、すごく優しくていい奴…。つまり、他に抜きんでるくらいの普通が求められるということは、それはすでに普通ではないものでしょう…」。早見ら共演者と数回にわたって臨んだリハーサルで、村上はすっかり面を食らってしまった。

 思えば、堀江監督とは対照的に、河瀬監督はほとんどリハーサルを行わなかった。「もちろんあらかじめ河瀬監督に相談したうえでの話ですが、僕は演技にアドリブを交えることを許されました。しっかりとした脚本はあるけれど、それ以上に、撮影現場で登場人物がハツラツと生きている-という躍動感を大切にするのが河瀬直美という人でした。一方、堀江監督はお芝居という枠組みの中でリアリティーを徹底的に求めました。どちらもリアリティーがあるんですが、プロセスがまったく違っていて…」。仕事に人一倍「ピュアなハート」を燃やす若い村上にとって、本作は歯応え十分の課題作となったようだ。

 ライバルで通過点

 ピュアといえば、俳優の大先輩でもある父親、村上淳(41)も、虹郎に言わせれば「相当ピュアな人物」だという。虹郎はこの1年、一緒に住むようになった淳と、たまに仕事の話をすることがあり、淳は自分の出演作品の傾向について「スタイルを変えている」と語ったそうだ。「でも、よく父の出演作を観察してみると、父の芯はまるで変わっていない。つまり、父が演じる役どころってピュアな人物が多いんですよ。それはそれで役者の信念として素晴らしいことです。僕が勝手に思っていることですが、父は僕のライバルです。でも、父の存在は僕の通過点であって、僕は僕の道を目指します」。3月28日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■むらかみ・にじろう 1997年3月17日、東京都生まれ。2014年、「2つ目の窓」で俳優デビュー。映画初出演で主演を務めた。第29回高崎映画祭・最優秀新人男優賞を受賞。このほか映画の出演作は、14年「神さまの言うとおり」など。父は俳優の村上淳、母は歌手のUA。

 ※映画紹介写真にアプリ【かざすンAR】をインストールしたスマホをかざすと、関連する動画を視聴できます(本日の内容は6日間有効です<2015年4月1日まで>)。アプリは「App Store」「Google Playストア」からダウンロードできます(無料)。サポートサイトはhttp://sankei.jp/cl/KazasunAR

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