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日常から離れて ぜいたくなひととき堪能 WTW

 高感度なショップやレストラン、カフェなどが軒を連ねる大阪・南堀江の一角に2014年7月、オープンしたのがサーフハウスをイメージしたインテリアショップ「WTW(ダブルティー)」だ。カジュアルな雰囲気が漂う店内はスタイリッシュで陽気な米西海岸のクラブハウスを思わせ、海辺のリゾート気分に引き込まれる。最近、ファッションにうるさい堀江周辺ではWTWブランドのかばんや小物を身に付ける若者が増えているといい、早くも流行発信地の役割も担いつつあるという。

 男女の目線でコーナーを区別

 大きな開口部や窓からはサンサンと日差しが入り、サーフボードがあちこちに立てかけられ、サンゴや貝のオブジェが並ぶ。ショップに一歩足を踏み入れると、海辺のリゾートへと一気に誘われる。

 店名の「WTW」は、サーフィン用語である「Waiting for The Wave」の頭文字の借用で、海の中でボードにまたがり、波が立つ瞬間を待つぜいたくな時間を意味するそうだ。

 そんなぜいたくなひとときは、旅をするような暮らしの提案ともいえそうだ。波や海風を感じさせるショップ空間は、ナチュラルテイストが主流ではあるものの、どこか骨太な感じが見受けられる。女性客が多いインテリアショップとは異なり、海を愛する男性客が多いのもうなずける。

 「日常においても海辺を感じさせるような空間と商品構成を心がけています。趣味を通じて日常から離れる時間を過ごすきっかけ作りになってもらえれば」とはストアマネジャーの山路義之さん。

 サングラスといったアイウエアやルームフレグランスも、女性目線と男性目線で2コーナーにはっきり分けているのも特徴だ。カップルで訪れても目的別に分かれて買い物する人が多いといい、Tシャツやバッグなどの衣料品はほぼユニセックスだが、LA製がほとんどで男性向けの商品展開となっている。

 例えば、入り口近くに配された2人がけのデニムソファ。生地は有名デニムブランドのデニムを生産するコーンミルズ社が手がけるという。真新しいデニム生地は、すれると洋服などに色移りするため、ハンドウォッシュで色移りしないよう工夫。その風合いは、長らくはきこなしたようなビンテージ感がよく出ている。

 また、2階にあるダイニングセットのチェアは革張り。こちらも使ううちに飴色になり、経年変化で色が変わるさまは、愛用品を育てる楽しみといえそう。

 2週に1回は新商品入荷

 無論、食器やグラスなどのテーブルウエアや、ボードをかたどったお皿や箸置きなど、おしゃれな小物もたくさんあるが、「HAPPY」「SMILE」「SURF」といったメッセージ入りのマグカップはいったん完売したものの、顧客からの要望で復活した人気商品だ。

 コットンの量が通常より多いバスタオルなどのリネン類は、洗濯の折に柔軟剤を使わなくても、ふかふか感を維持できるよう改良を重ねているそう。その使い心地に魅了され、買い足しするリピーターも多いとか。

 「こんな家に住みたい、居心地のいい部屋を作りたい、と店を訪れた人に思ってもらえるのが一番。クオリティーの高さと洗練された高感度のデザイン性を併せ持ったものを取り入れています」と話す山路さん自身、休みの度にサーフィンに出かけるサーファー。顧客とサーフィン談義に花が咲くことも多く、顧客の滞在時間も普通のお店より若干長めなのもうなずける。

 WTWはインテリアショップ「フランフラン」などを全国運営するブランドの一つとあって、2週に1回は新商品を入荷するなど、顧客を飽きさせない工夫を凝らしている。

 海辺を感じさせる雑貨やインテリアに囲まれていると、旅に出たくなる衝動に駆られる。目を閉じれば、波の音さえ聞こえてきそう。開放的でリラックスした気分で日常を送りたい。そんな気持ちにさせてくれる。(文:木村郁子/撮影:南雲都/SANKEI EXPRESS

 ■WTW OSAKA 大阪市西区南堀江1の14の5。(電)06・6539・5310。HP:wtwstyle.com。大阪店のほか、東京・青山、二子玉川、神戸元町にショップがある。表参道に新ショップが4日にオープン。

 ※価格はすべて税抜きです。

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