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本場の雰囲気満喫できるブリティッシュパブ マンインザムーン 六角店

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本場の雰囲気満喫できるブリティッシュパブ マンインザムーン 六角店

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自家製タルタルソースが自慢の看板メニュー「フィッシュ&チップス」(レギュラーサイズ、900円)。ビールとの相性もばっちりだ=2015年4月27日、京都市中京区(志儀駒貴撮影)  【京都うまいものめぐり】

 碁盤の目に通りが広がり、昔ながらの京町家とおしゃれな店舗が混在する烏丸御池エリアに3月、オープンしたブリティッシュパブ「マンインザムーン 六角店」。外観から内装に至るまで、英国のパブを丸ごと移転させたかのようなこだわりの本物志向に加え、英国やドイツ、ベルギーなど世界の生ビール10種類が楽しめるとあって、連日、大勢の若者らで大にぎわい。そのうえ、英国の雰囲気が京都で満喫できるとあって、顧客の3~4割は欧米人が占めるなど、烏丸御池エリアの新名所になりそうな勢いだ。

 リアル感を徹底追求

 マンインザムーンは2008年の京都駅店を皮切りに、烏丸店(11年)、祇園店(13年)をオープンさせ、六角店が4店舗目となるが、きっかけはオーナーの中村裕一さん(50)が京都にも本物志向の英国のパブを作ろうと思い立ったことだった。

 中村さんは1986年から京都市内でお酒の卸業を営んでおり、その関係で、取引先のひとつだった市内のブリティッシュパブ「ピッグ&ホイッスル」の経営を約10年前に引き継いだのを機に飲食ビジネス展開を決意。

 「28年前の大学の卒業旅行で英国に行った際、見知らぬお客さん同士がビールを飲みながら気さくに会話を楽しんでいる現地のパブの雰囲気を再現したかったんです」(中村さん)

 現地のリアル感を京都に持ち込もうと、京都駅店のオープンにあたって渡英した際は「3日間で60~70軒のパブを回り、徹底的に研究」(中村さん)したという。

 その甲斐あって、京都駅店は成功を収め、以降、約2年に1店舗のペースで出店を続けているが、この六角店は、最近、京都で最も注目されている御所南~烏丸御池エリアの立地とあって「うちの他店はアイリッシュパブなんですが、ここは一番オーセンティックな内装にこだわったブリティッシュパブに仕上げました」と胸を張る。

 家具・装飾にこだわり

 実際、ガーネットのような深みのある赤色を基調とした店内は「家具や装飾品はもちろん、壁紙までロンドンから輸入」するなど現地のお店と全く同じ。壁紙も英リンクロスター社の製品で、日本ではこのお店でしか使われていない。凸凹のあるセラミックのようなビクトリア調の豪華な壁紙が特徴的だ。

 さらに、1階の38席に加え、2階には巨大モニターを設置したパーティールーム(40席)もあり、ここでスポーツ観戦をしながら大勢で盛り上がることもできる。

 質高いフードメニュー

 無論、ビールとともに楽しめる食事のメニューもお手頃価格ながら質は高い。看板メニューの「フィッシュ&チップス」も素材へのこだわりに加え、少し甘みの強い自家製タルタルソースが本場のボリュームあるおいしさを演出。ピザ「マルゲリータ」も薄めの生地にモッツァレラチーズ、トマト、バジルをふんだんに使っており、同業他店のものとは違う高級感と濃厚なチーズ感がビールに合う。

 「ハンバーガー」も注文が通ってから160グラムのハンバーグを焼き上げるなど、できたての味を提供。こだわりのバンズのやわらかな食感との相性もばっちりで、こちらも現地のボリューム感と日本ならではの繊細な味の双方を堪能できる。オムライスも多めのデミグラスソースとふわとろ卵をぜいたくに使った高級感にあふれる出来映えで、専門店にも全く引けを取らない。

 そしてユニークなのが、中村さんの奥さんの家庭料理「ささみとキュウリの明太子和え」。京都産の地鳥のささみを白ワインで蒸し、キュウリとマヨネーズであえたもので、濃厚かつ絶妙なピリ辛感が素晴らしい。

 中村さんは「パブリックハウス(公共の家)というパブの原点を忘れず、街の社交場としてひとり飲みからスポーツ観戦、パーティーまで、大勢のお客さまに楽しんでいただけるお店にしたい」と抱負を語った。(文:岡田敏一/撮影:志儀駒貴/SANKEI EXPRESS

 ■マンインザムーン 六角店 京都市中京区井筒屋町418の1 コープイン南隣、(電)075・744・6655。営業時間は月・火曜日が午後3時~午前0時(ランチ営業はなし)、水・木、日曜日が正午~午前0時、金・土曜日が正午~午前2時。無休。価格はすべて税込み。

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