SankeiBiz for mobile

「松野維新」失速 1カ月で分裂状態 橋下氏、安保対案に消極姿勢「決定に従う」

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの政治

「松野維新」失速 1カ月で分裂状態 橋下氏、安保対案に消極姿勢「決定に従う」

更新

定例会見に臨む維新の党最高顧問の橋下(はしもと)徹大阪市長=2015年6月18日午後、大阪市北区の市役所(共同)  維新の党の路線対立が鮮明になっている。最高顧問の橋下(はしもと)徹大阪市長(45)が最近、安全保障に関する積極的な発信を再開。安倍晋三政権との関係も強めている。一方、19日で就任1カ月を迎える松野頼久代表(54)は、当初こそ民主党を含む野党再編の必要性を熱心に訴えていたが、日に日に求心力を失っている。9月の代表選もにらみ、党内は分裂状態に陥ろうとしている。

 18日の記者会見で、就任1カ月を振り返った松野氏。「慣れないことを1カ月何とかやってきたなという感じだ」と、終始厳しい表情を崩さなかった。

 影潜めた野党再編

 松野氏は先月24日の記者会見で「年内」に「100人以上」の野党再編を目指すと宣言。民主党など他の野党の再編派とも積極的に会談を重ねてきた。

 これに危機感を抱いたのが、馬場伸幸国対委員長(50)や遠藤敬国対委員長代理(47)ら大阪系議員だ。「改革に後ろ向きな民主党左派も含む再編になるのでは」とにらみ、6月に入ると「反民主」で政府・与党との協調に動いた。大阪系は「同一労働・同一賃金」推進法案でも与党との共同提出を主導。すると、野党再編をめぐる松野氏の発言は影を潜め、党内からは「松野氏が党内をグリップできないことを露呈した」との声も漏れた。

 決定的だったのは14日の橋下氏と安倍晋三首相(60)との会談だった。橋下氏は首相との会談直前に面会した松野氏に最高顧問辞任を打診。「安全保障で自由に発言したいから」との理由だったが、橋下氏の発信力を無視できない松野氏は慰留せざるを得なかった。

 橋下氏の発信力「復活」

 橋下氏は首相との会談直後からツイッターを本格的に再開。「維新は民主党と一線を画すべきだ」とつづり、松野氏の野党再編路線を真っ向から否定した。

 18日には記者会見で、安全保障関連法案への党の対案について「維新の案では国民の理解は全く得られない。思想が全然伝わってこない」と指摘。さらに、自衛隊の海外派遣を承認する国会議員の仕組みの改善などを求める考えを示し、20日に大阪市で開く維新議員との勉強会で対案の再検討を求める考えを示した。

 橋下氏の“復活”に対し、民主党出身の維新議員は「橋下氏は首相との会談で松野氏の顔をつぶした。なぜ大阪まで行って安保の話をしなければならないのか」と反発する。9月の代表選に向けた綱引きは早くも始まっている。(内藤慎二/SANKEI EXPRESS

 ≪橋下氏、安保対案に消極姿勢「決定に従う」≫

 維新の党最高顧問の橋下(はしもと)徹大阪市長は18日、安全保障関連法案への対案に関し、「思想が伝わらず国民の理解は得られない。政府与党案に反対と言えばいい」と述べ、国会提出に消極姿勢を示した。法案修正協議を含めた対応を執行部に委ねる考えを強調する一方、20日に大阪市で開く党内協議で、法案をめぐる自身の見解を表明する考えも明らかにした。市役所で記者団に語った。

 安倍晋三首相と14日に東京都内で会談後、橋下氏が記者団の質問に応じたのは初めて。首相は安全保障法案対応で協力要請したとされ、18日の衆院予算委員会で維新が対案を準備していることについて「独自の法案を検討されていることに敬意を表したい。建設的な提案があることを期待したい」と述べた。橋下氏は会談内容について「僕が言うことではない」と述べるにとどめた。

 橋下氏は関連法案をめぐり「国の安全保障を見直ししないといけないことは間違いない」と指摘。「反対、反対と言ってどうする」とも述べ、審議拒否などの戦術に否定的な姿勢も示した。その上で修正協議対応に関し「何の権限も責任もない。一党員。決まったことに従う」と語った。

 党が準備を進める対案を「ちょこちょこ意見を言っているだけ。維新の党らしい思想で日本を守るという提案を作るべきだ」と批判。一方で審議中の法案に関しては防衛出動が可能な事態の想定が不明確だと指摘し、20日の党内協議で詳しく説明すると語った。(SANKEI EXPRESS

ランキング