SankeiBiz for mobile

文化と芸術の街 ブルームズベリー イギリス・ロンドン

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSの国際

文化と芸術の街 ブルームズベリー イギリス・ロンドン

更新

ロンドン観光で外すことができない大英博物館は、ブルームズベリーの“へそ”的存在だ=2015年6月26日、英国・首都ロンドン(AP)  【Viva!ヨーロッパ】

 ロンドンといえば、欧州の中でも屈指の観光都市として名高く、日本人観光客にとっても定番だ。博物館や名所巡り、ショッピング、ミュージカル鑑賞…と楽しみ方もバラエティーに富む。ただ、慌ただしく移動するのではなく、一つの地区をじっくり味わってみるというのも、粋な楽しみ方といえる。AP通信は、大英博物館やロンドン大学があり、文教地区として知られるブルームズベリーをお薦めのエリアとして挙げている。訪ねてみれば、きっと旅が個性的に彩られるに違いない。

 知識人ら居住

 ロンドン中心部のキャムデン区にあるブルームズベリーには、19世紀から20世紀にかけて、チャールズ・ディケンズ、サマセット・モーム、バーナード・ショーらが居住した。さらに1907年から30年にかけてこの地区に住み、活躍したバージニア・ウルフ、エドワード・モーガン・フォースター、ジョン・メイナード・ケインズ、バートランド・ラッセルらの文学者、知識人、芸術家たちは、ブルームズベリー・グループと呼ばれている。

 英国の代表的女流作家で、ブルームズベリー・グループの中心人物だったバージニア・ウルフ(1882~1941年)は、「私が最も尊敬し称賛する人たちといえば、皆ブルームズベリーの人々である」と述懐したことがある。グループの面々は毎週木曜の夜に集っては論議に花を咲かせ、思索にふけったとされる。

 大英博物館が核

 そんな伝統を今に受け継ぎ、ブルームズベリーには出版社や書店、ギャラリー、アトリエ、文学パブが数多くある。そして地区の核になっているのが、大英博物館だ。

 1753年に設立された大英博物館は世界最大の博物館の一つとして名高く、古今東西の美術品や書籍や略奪品など約800万点が収蔵されている(うち常設展示は約15万点)。特別展を除いて入場無料で、来館者の6割近くが外国人観光客というロンドン最大の観光スポットといえる。古代エジプトのミイラやギリシャ・パルテノン神殿の破風彫刻などは必見だ。

 落ち着いた静寂を求めるなら、大英博物館の側にある書店、ロンドン・レビューが隠れ家的スポットとして人気がある。外見は本屋さんそのものだが、中の雰囲気は図書館に近く、一休みするのにも格好の場所になっている。店内の一角にはケーキカフェがあり、ランチやティータイムを気軽に楽しめるのがうれしい。AP通信のジル・ローレス記者は「ここのケーキは素材がよく、専門店も顔負け。特に人気があるのはブルーベリー・ティー・ケーキ」と話している。

 ブルームズベリーには、小さな博物館や、知られざる穴場も多い。文豪、チャールズ・ディケンズ(1812~70年)が住んでいた家を博物館として公開しているディケンズ・ハウスも、その一つだ。3階建ての家には、家具調度品や日用品から手書きの原稿や手紙まで、多くの展示品が並べられている。有名な「オリバー・ツイスト」や「クリスマス・キャロル」が執筆された机にも触ることができ、ディケンズファンには興味がつきないプチ博物館である。

 彩り添えるパブ

 「ロンドンに来たからには、必ずパブに行かなくてはその日は完結しない」とローレス記者が言うように、ブルームズベリーでもパブは街を彩る必須アイテムだ。店内で飲むのもよし、店先のテーブルに腰を落ち着かせるのもよし、店外のスタンドで紳士然とした男性同士が立ち飲みで談論風発に語り合うのもロンドンならではの光景だ。そして、知的なパブの雰囲気なら、ブルームズベリーが最もよく似合うことは言うまでもない。(SANKEI EXPRESS

ランキング