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「子供向け」一新 おしゃれな憩いの場 変わる百貨店の屋上

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「子供向け」一新 おしゃれな憩いの場 変わる百貨店の屋上

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西武池袋本店の屋上に完成した「睡蓮の庭」では季節の花を楽しめる=2015年6月11日、東京都豊島区(大塚昌吾撮影)  【大人の時間】

 百貨店の屋上が様変わりしている。かつては子供向け遊具が並んでいた広いスペースが、緑豊かな庭園や野菜作り、バーベキュー、キャンプなどを楽しめる場所に変化。憩いの場を求める顧客を呼び込み、売り上げ増につなげようと各店が知恵を絞っている。

 絵画イメージし空中庭園

 西武池袋本店(東京都豊島区)の屋上。7月初め、小雨が降る中、モネの絵画などをイメージして造った「睡蓮の庭」では傘を差しながら写真撮影する客の姿も。

 4月に改装オープンし、面積約5800平方メートルに「食と緑の空中庭園」を新設した。都会での憩いの場として、ゆっくりと滞在してもらおうと庭園を造り、11飲食店と屋上を案内するコンシェルジュを置いた。すべてを一新するのではなく、根強い人気がある老舗店は残した。

 1968年から屋上で営業するうどん店「かるかや」で34年間働く金子文子さん(71)は「昔はメリーゴーラウンドがあって、小さな子や高校生がたくさん来た。学食みたいだった」と振り返る。2005年に遊具を撤去。閑散とした時期もあったが、飲食店も増え、活気を取り戻した。

 かるかやのファンで埼玉県から夫婦で訪れた会社員、岡村好司さん(29)は「改装後に初めて来たが、寂れていた屋上がおしゃれになった。食事を選べる楽しみも増えた」と話す。

 さまざまなイベントも実施。1日平均約700人だった屋上来場者は改装後に平日約5000人、休日約1万人に上る。

 手ぶらで行ける貸菜園

 高層ビル「あべのハルカス」に入る近鉄百貨店本店(大阪市阿倍野区)は、低層のウイング館の屋上を貸し出し型の菜園として活用している。百貨店の中に貸菜園を設けるのは全国初という。季節に応じて約100種類の野菜から選んで栽培できる。農具などを無料で貸し出しており、広報担当者は「手ぶらで来て、作業後に、買い物や飲食ができるのが売り」と話す。

 この菜園を運営する東邦レオ(大阪市)によると、14年4月に開園。1区画約5平方メートルで10カ月間を10万円で貸し出した。約2倍の応募があり、全50区画が埋まった。2期目もすべて決まっており、近隣に住む30~40代の家族を中心に幅広い層が利用しているという。

 バーベキューやキャンプイベント

 アウトドアブームも背景に、東急百貨店本店(東京都渋谷区)は、14年から屋上を期間限定でバーベキューテラスとして開放。この年は1万4000人が来店した。持ち込みができ、地下の食料品売り場では精肉や野菜売り場で関連商品を展開した。

 広報担当者は「渋谷という立地もあり、20~30代といった新しい顧客層を取り込むことができた」と話す。

 三越日本橋本店(中央区)では4月にアウトドア用品大手モンベル(大阪市)と連携し、キャンプイベントを開いた。屋上にテントを張って宿泊し、テントの立て方講習や天体観測も実施。募集の80人は満員だった。

 三越伊勢丹ホールディングスの広報担当者は「屋上を有効利用し、商品を売るだけでなく、体験を提供していきたい」と話している。(SANKEI EXPRESS

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