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海外情勢
タイの電子商取引4900億円に拡大 高速通信、携帯端末普及が後押し
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タイで電子商取引が拡大している。タイ電子商取引協会によると、今年の小売取引額は1550億バーツ(約4898億円)を突破、昨年の1196億4000万バーツから30%以上増加する見通しだ。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
同国の電子商取引による小売取引額はここ数年、平均で20%の増加率だったが、今年はこれを上回る見込み。同協会は、高速のデータ通信を可能にした第3世代(3G)携帯サービスの拡充と、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末といった携帯情報端末の普及が進み、初めてインターネットを通じた通信販売を利用する消費者が増えたと分析している。
国連機関の国際電気通信連合(ITU)によると、タイは、経済成長とともに所得向上や通信網の拡充でインターネット普及率も上昇。2008年の18.2%から12年には26.5%まで拡大した。携帯電話の加入者数も同期間で6184万人から8407万人に増加した。
また、今年はスマホ、タブレット端末が低価格化などにより普及が進み、さらに消費者が電子商取引に参加する環境が整った。仏市場調査会社イプソスのメディア部門によると、今年のタイのスマホ普及率は31%で、利用者は2000万人を突破した。
日本の楽天の子会社でタイのネット通販大手タラッドは、今年の取引件数が前年比で50%増加すると見込む。同社幹部によると、タイの消費者に人気の商品は衣料品などのファッション製品、食品、健康関連製品、スマホなどの情報機器製品だ。
来年は中国のネット通販大手、淘宝(タオバオ)がタイを含めた東南アジア市場を狙って事業を拡大するとみられており、タイ国内の電子商取引市場の競争は激しさを増していきそうだ。(シンガポール支局)