レールは垂直方向には弱いが、水平方向にはしなっても元に戻る性質があり、レールは線路がカーブに沿って曲がるのにならってしなる。敷設の際も真っすぐなレールをしならせて使う。
すでに製鉄所内では鉄道での走行試験で安全性を確認済みだ。安全性の観点から「溶接部は最も弱い。長い方がいい」(安西室長)ことを強みに今月下旬の外部での試験を終えたうえで、「各鉄道会社に営業をかける」方針だ。
世界的にみても、製造・出荷されるレールの長さとして150メートルは最長だ。同社の鉄道用レールを海外に向けて出荷する住友商事は輸送船の建造を開始。8月に完工予定で、全長190メートル積載重量2万3000トン。3基のクレーンを装備する世界初の輸送船となる。
新日鉄住金もこの長さを売りに、各国の鉄道会社へ売り込みを図る。同社は、海外でレール・車輪ともに10%のシェアを持つが、もともと旧新日鉄がレール、旧住友金属が車輪で国内で高いシェアを持っていた。