旭硝子鹿島工場の板ガラス製造ライン=17日、茨城県神栖市【拡大】
旭硝子は17日、アジア最大級の板ガラス製造拠点である鹿島工場(茨城県神栖市)を報道陣向けに公開した。消費税増税に伴い新設住宅着工戸数は低迷しているが、建築ガラスの需要は堅調に推移。断熱性の高いエコガラスなどの一部製造ラインはフル稼働が続いていた。
約1600度の高温で溶かしたガラス原料が銀色のスズ上にきれいに広がった-。同工場の安澤亨ガラス部長は熱気がこもる板ガラス製造設備を見ながら、「平面になった素地をゆっくりと冷まして固めることでゆがみなどを防ぐんです」と説明した。
固めたガラスは洗浄、検査などを経て2.5メートル×3.8メートルの大きさに切断し、板ガラスとして建築加工用などに出荷される。
同工場は約83万平方メートルの広大な敷地に従業員約600人が働く主要拠点。1981年に製造を始めた板ガラスは全長約600メートルの巨大な生産ラインを持ち、年約27万トンの生産能力という世界でも屈指の規模を誇る。