同工場では、自動化ロボットそのもののコストダウンにも取り組む。複数の加工を1台で行える数値制御工作機械の場合、1台1億円程度と高価だが、同社では、自社製ロボットを活用することで導入コストを3分の1程度に抑制。エンジンなどの完成品を次の工程へ自動搬送する装置なども導入を検討するほか、現在5社にとどまる地元の協力企業の数も増やすなどして生産力を増強する。
山田勝久・ガスタービンビジネスセンター副センター長は「ラインの自動化に加え、素材の削って捨てる部分を極力少なくし、加工費を減らすため、素材メーカーに素材自体をスリム化してもらうといった取り組みも検討している」と意気込む。
格安航空会社(LCC)の路線網増加などを背景に航空機需要は旺盛で、世界市場は現在の約1万4000機から、32年には3万機まで拡大するといわれている。