“デフレの申し子”復権の兆し見えず 吉野家とマック、新たな価値訴求に苦戦 (1/3ページ)

2015.7.23 06:46

 低価格を武器に、かつて外食市場を席巻して“デフレの申し子”と呼ばれた吉野家と日本マクドナルドが苦境に立たされている。吉野家は昨年12月の値上げが響いて、来店客数の減少に歯止めがかからない。マックは昨年7月に発覚した、使用期限切れの鶏肉問題なども影響して既存店売上高は6月まで17カ月連続で前年実績を下回る。それぞれ価格以外の新たな価値訴求に苦戦しているのも客離れの背景にあり、“外食の雄”復権に向けた道のりは平坦(へいたん)ではない。

 「健康」前面も…

 吉野家は22日、9月末までの期間限定商品「麦とろ牛皿御膳」を今月27日から販売すると発表した。とろろと麦飯、オクラといった食物繊維豊富な食材と牛皿を一緒に楽しめる定食で、価格は580円。長イモを粗くすり下ろしサクサクとした食感を引き出したのが特徴で、麦飯にはとろろとの相性が良い押し麦を使用した。河村泰貴社長は同商品で「期間内に300万食の販売を狙う」と意気込んだ。

 吉野家は昨年12月に主力の牛丼並盛りを1杯300円から380円に値上げ。その後、価格に敏感な客の流出が続き、1月以降、既存店客数は前年同月比2桁減が続く。反転に向け打ち出したのが「健康」を前面に打ち出したメニューの開発だ。

顧客の求める価値が価格ありきとなっている

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