マツダ“地味”な独自技術で存在感 原点回帰で危機の歴史と決別なるか (1/5ページ)

2016.9.7 06:35

マツダが8月25日に発売した旗艦車「アテンザ」の改良モデルも車両制御技術「GVC」を採用している
マツダが8月25日に発売した旗艦車「アテンザ」の改良モデルも車両制御技術「GVC」を採用している【拡大】

  • 「アテンザ」改良モデルは制限速度などを表示するヘッドアップディスプレーを採用した

 マツダが独自技術で存在感を発揮している。7月に発売した主力車「アクセラ」の改良モデルは得意のディーゼルエンジンの車種を増やし、新たな車両制御技術「G-ベクタリングコントロール(GVC)」を採用。燃料電池車(FCV)や自動運転車など先端技術に注目が集まる中、エンジンや変速機、ボディーなど基本技術を一から見直す「地味」な努力でファンを増やしている。独自技術を支えに業績好調を維持し、経営危機を繰り返した歴史から決別できるか。

 改良「アクセラ」好調

 「アクセラはビジネスを支える車種。改良を必ず成功させる」。7月14日に開いた発表会で、小飼雅道社長はこう力を込めた。

 改良モデルは、発売から1カ月で、月販計画の3倍超となる約7800台を受注。ディーゼル車は従来の排気量2.2リットルに加え、1.5リットルにも追加し、受注の5割を占めて好調を牽引(けんいん)している。

 改良の目玉はGVCだ。加速度(G)を方向付ける(ベクタリング)制御(コントロール)技術の略称で、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクが変化する。

幹部も「マツダ流の地味な技術」と自嘲気味に語る

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