
ミサイル発射駆逐艦、USS Rossが長距離陸上攻撃ミサイルのトマホークをシリアに向けて打ち込む様子=7日、地中海(ロイター)【拡大】
米国によるシリア攻撃を受け、6日のニューヨーク原油先物相場は時間外取引で指標となる米国産標準油種(WTI)5月渡しが一時1バレル=52ドル台後半と約1カ月ぶりの高値をつけた。7日の東京商品取引所でも中東ドバイ産原油の先物価格が約1カ月ぶりの高値をつけた。
中東全体の情勢が不安定化し、ロシアやイランからの原油供給が滞るリスクが高まれば、原油価格がさらに高騰する恐れがある。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミストは「今後の情勢次第では55~60ドルに上昇する可能性もある」と指摘する。
原油の8割超を中東からの輸入に頼る日本への影響は大きい。
生活必需品であるガソリン価格や電気代の上昇につながるほか、レジ袋に使われる「ポリエチレン」など石油化学製品の製造コストも上がる。