神や鬼の面を着けた豪華な衣装の演者が舞い、その横では大蛇が舞台をはう-。五穀豊穣(ほうじょう)を願って氏神様に奉納される農耕儀礼である「神楽」の人気が広島で高まっています。幼稚園の発表会で神楽を舞ったり、県内外の高校生による「神楽甲子園」が同県安芸高田市で開催されたり。世代を超えた大衆娯楽として親しまれているのです。
美しい衣装や神秘的な雰囲気、演者の息遣いを感じる口上、楽の音色、そして想像以上に激しい舞。こうした神楽本来の魅力に加え、伝統的な演目を受け継ぐ旧舞と戦後作られた新舞が楽しめるのが広島です。重厚でゆったりとしたものが多い旧舞に対し、新舞にはテンポが速く、ブラックライトを使ったり、面を飛ばしたりと変化に富んだ大胆な演出もあります。
ただ、どちらにも共通するのが、私たちを懐かしい時代に連れて行ってくれることです。私は神楽を見るたびに日本を感じ、故郷や愛する人への思いがよみがえるように思え、見終わる頃には元気になっていること請け合いです。
広島では定期公演だけでなく、さまざまなイベントでも神楽が披露されます。実際に触れてもらえば、広島神楽が秘めるそんな力を実感してもらえるはずです。
<プロフィル>
しみず・のぶよ 山口県出身。FMきらら、山口朝日放送などで活動し、現在は広島県でフリーアナウンサーとして活動中。
◇
局アナnetはテレビ局やラジオ局に「局アナ」経験を持つアナウンサーのみが登録できる日本初の会員組織。転職支援やキャリアアップのコンサルティングサービスを行っている。公式サイト(http://www.kyokuana.net/fujisankei.html)では、関連動画がごらんになれます。
★通販サイト向けサービス「局アナnetリポート動画」(http://www.kyokuana.net/)をスタートしました。