フィリピンの複合企業サンミゲル・コーポレーションは、100億ドル(約1兆400億円)を投じてマニラ首都圏に国際空港を建設する計画を発表した。同国の空港インフラ整備を進めるためとしているが、マニラで新空港建設を検討している同国政府からは身勝手な計画だと非難の声があがっている。現地紙インクワイアラーなどが報じた。
同社によると、フィリピンの空の玄関口であるニノイ・アキノ国際空港近くに800万平方メートルの新空港を建設する予定だ。4月にはアキノ大統領に計画を提出するとしている。同社の傘下企業にはフィリピン航空があり、以前から同航空専用の空港建設を検討していた。
この計画に対し、ジョセフ・アバヤ運輸通信相は「マニラ近くのサングレイで新空港の整備を検討している」として、政府の空港インフラ整備に水を差すとの見方を示した。また、空港建設事業は公平な入札で事業者を決定すべきことも強調している。