ミャンマーは、国民民主連盟(NLD)政権の発足から1年が経過した。同政権は、民主化の旗手として期待が高かったアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が率いるが、経済改革が期待ほど進まず、産業界からはさまざまな不満の声が上がっている。現地紙ミャンマー・タイムズなどが報じた。
NLD政権は、2015年の総選挙で地滑り的な大勝利を収めて翌年3月に華々しく発足した。しかし、東南アジア各国に法律事務所を展開するDFDLのミャンマー担当者によると、新政権誕生から1年が経過した同国は「経済改革の勢いが落ち、市場の期待を大きく下回っている」状況だという。
同担当者によると、こうした状況に対する産業界の不満は、国外からの直接投資(FDI)の減少に最も表れている。16年度(16年4月~17年3月)のFDI認可額は約70億ドル(約7603億円)で、前年度の95億ドルから3割近く減少した。
投資家の決断を鈍らせている要因の一つに、NLD政権の実行力の欠如がある。政府や各省が高い目標や大きな計画を掲げながら、なかなか実行に至らず、投資家が不信感を募らせている格好だ。地場大手複合企業の幹部は「正直なところ、政府が(経済政策を)うまくやっているとは思わない。政府の投資機関と対話をしているが、言葉があっても行動が伴わないという印象しかない」ともらした。