【開発物語】「追憶の香り」缶コーヒーで再現 「ボス グランアロマ」挑み続けた十数年 (4/10ページ)

2013.10.7 10:00

「ボスグランアロマ」の豆を持つサントリー食品インターナショナルの南善清さん=8月14日、東京都中央区

「ボスグランアロマ」の豆を持つサントリー食品インターナショナルの南善清さん=8月14日、東京都中央区【拡大】

  • フルーティな香りが特徴の「ボスグランアロマ」=8月14日、東京都中央区
  • 開発を担当し、コーヒー農園を訪ね歩いたサントリー食品インターナショナルの南善清さん=8月14日、東京都中央区
  • 「ボスグランアロマ」の豆。発酵過程に試行錯誤を繰り返した=8月14日、東京都中央区

 農園が確保できないまま5年が経過し、南氏の焦りは募っていた。当初、ボスが誕生20周年を迎える12年の発売を目標としていた。「こんなに時間をかけたが商品化にこぎつけないのでは」。「やってみなはれ」の本質である「必ず成果を出す」が重圧として、異国の地で南氏にのしかかった。

 局面を変えたのは、関係部署の上司からの助言だった。「もっと柔軟に、幅広く探してみろ」。協力を得られる可能性のありそうな農園を口説き落とすことに注力するあまり、狭まってしまっていたパートナー探しの視界が、この一言で大きく広がった。東京本社では、同事業の見直しや打ち切りを検討することもなく、南氏の報告を待っていた。

 気持ちも新たに動き出した南氏は、ようやく日系2世のトミオ・フクダ氏が運営する理想的な協力農園をブラジルに得る。同農園は機械による収穫にもかかわらず完熟した実をそろえることができ、何よりもトミオ氏は品質を重視して研究熱心だった。

 生産テストを繰り返しながらトミオ氏との信頼を深める中、中南米にも協力拠点を見つけ出し、大規模で安定したコーヒー豆の調達網の確保に、ついにめどが立った。

生産者から「これはすごい」と高い評価を受けた

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