だが、結果として経験がなかったことが、プラスに働いた。上司の高橋氏は、基礎知識を必死で習得する南氏にときに厳しく指導に当たり、一方で、いい意味で業界に慣れていない若い南氏とアイデアを話し合うことを好んだ。南氏は「私が“異分子”だったからこそ、互いに異なる視点の“化学反応”が起きていい方向に進めたのでは」と振り返る。
また、南氏には心強い同期仲間がいた。南氏と同じ2001年に入社した食品事業本部ブランド戦略部の糸瀬大祐氏は、南氏が農園探しに奔走するなか、グランアロマをどのように売り出すか、本社でマーケティングの作戦を練るのに追われていた。
「ボス」ブランドの新商品とするか新たなブランドを立ち上げるか、容器は缶にするかペットボトルにするか-。見せ方、売り方一つがグランアロマの売り上げを左右する。南氏をはじめ中身を開発するメンバーの努力を最大限の成果につなげようと取り組んだ。