「性能の日本」vs「安売りの中国」 インド高速鉄道めぐり受注争奪戦 (3/8ページ)

2014.10.26 17:15

インドの高速鉄道への採用を競う日本の東海道新幹線の車両「N700系」(下、JR東海提供)、と中国版新幹線の「和諧号」(新華社=共同)

インドの高速鉄道への採用を競う日本の東海道新幹線の車両「N700系」(下、JR東海提供)、と中国版新幹線の「和諧号」(新華社=共同)【拡大】

 日本勢はこの路線を含めて計3路線で事業化調査を受注している。事業化調査を請け負えば、そのまま事業主体に名を連ねるパターンが少なくない。しかし、日印の共同出資で行っている今回の事業化調査では、日本の新幹線が最適という結論を出すとは限らず、事業の受注は国際的な入札にかけられる可能性が排除できない。

 日本への強い対抗意識

 インドのニューデリーで9月18日、モディ首相と会談した中国の習近平国家主席は、今後5年間でインドに200億ドル(約2兆1500億円)を投資する覚書を結んだ。12分野にわたる覚書の中には、インドの既存鉄道の高速化や新設される高速鉄道について中国が協力することが含まれており、日本への強烈な対抗意識が透けてみえる。会談でモディ首相は「中国の参加を歓迎する」と表明した。

 中国や欧州勢も参入を狙っており、アーメダバード-ムンバイ間を含めた7路線のうち複数の路線で、日中勢がガチンコ対決するのは必至の情勢といっていい。

 中国共産党の機関紙「人民日報」のウェブサイト「人民網日本語版」は今月13日付で、インドを含む東南アジアで中国と日本が高速鉄道の争奪戦を演じていると紹介した上で、北京大学や中国社会科学院の研究者の見方として「価格と戦略の面から考えれば、中国の高速鉄道が日本との競争で優位に立っている」と伝えた。

中国の高速鉄道技術は日本に劣っておらず…

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