
インタビューに答える株式会社ポケモンの専務執行役員、宇都宮崇人氏(高橋寛次撮影)【拡大】
--開発の経緯と苦労した点は
宇都宮氏「きっかけは2014年4月、米グーグルのエンジニアだった野村達雄さんが、エープリルフールの企画として地図アプリ『グーグルマップ』上にポケモンを出現させ、それを捕まえるゲームを配信したことです。これが話題となり、(株式会社ポケモンとの)共同事業が本格化しましたが、グーグル社内でポケモンGOの開発にあたっていた部門が独立し、新会社ナイアンティックを設立する方向になったことで、私たちは大きな岐路に立たされました。優秀な人材が移るとはいえ、ナイアンティックはベンチャー企業。失敗した場合はリスクを背負いきれない恐れもあります。しかし(ポケモン社長の)石原(恒和)らが下した判断は、ほぼ即決で『GO』でした。(ポケモンに出資する)任天堂の岩田聡社長(平成27年急逝)が背中を押してくれたことも大きかったですね。ある意味、私たちは覚悟を試されたんだろうと思います」
川島氏「私たちは小さなチームでしたから、両社(ポケモンと任天堂)にとっては大きな賭だったと思います。両社が賭けてくれなければ、現在のナイアンティックはなかったし、ポケモンGOも世に出なかったでしょう。ゲームに対する理解と愛情が、私たちをより強く結びつけ、開発と配信にたどり着くことができたのです」
--配信してすぐに空前のヒットとなったが、予想していたのか