【日本郵政上場1年】マイナス金利で株価低迷、予期せぬ経営刷新… 成長戦略はなお途上 (2/2ページ)

2016.11.3 22:18

初日の終値も売り出し価格を大幅に上回った日本郵政グループ3社の株価を示す電光掲示板=2015年11月、東京都中央区(古厩正樹撮影)
初日の終値も売り出し価格を大幅に上回った日本郵政グループ3社の株価を示す電光掲示板=2015年11月、東京都中央区(古厩正樹撮影)【拡大】

 「目玉となる施策がない」。ある自民党議員は、日本郵政グループの戦略に苦言を呈す。ファミリーマートやイオン、第一生命保険と協力関係を築くなど、新しいサービスを提供しようとする動きは出ている。だが、経営陣が模索する日本郵政によるM&A(企業の合併・買収)やゆうちょ銀による地銀との連携など、スケールの大きな戦略はまだ、描かれていない。

 同社グループをめぐっては、政府が日本郵政株の80%超、日本郵政が金融2社のそれぞれ89%を保有するという株主構成が特例で維持されている。株の売り出し時期が焦点だが、株価が低迷しているうちは実施しにくい。真の上場企業に脱皮するには、投資家に成長性を確信させる“次の一手”が必要といえる。

 3社を上場に導いた日本郵政の西室泰三社長(当時)が急(きゅう)遽(きょ)退任し、長門正貢氏が慌ただしくトップに就いてからまだ7カ月で、真価が問われるのはこれからだ。長門社長は「剣道と同じで構えが大事。次のステップに進むための準備をしてきた」と強調している。

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