利用が好調な計算科学振興財団の「FOCUSスパコン」(同財団提供)【拡大】
計算科学振興財団(FOCUS、神戸市)のスーパーコンピューターを製品開発などに利用する企業が急増している。平成23年度の開設以来、右肩上がりで増え、今年度も最高を更新する勢いだ。FOCUSスパコンから、隣接する理化学研究所の日本最速スパコン「京(けい)」にステップアップする企業も多い。利用拡大の裏には、財団の地道な“営業努力”があった。
今春、FOCUSスパコンを初めて利用したスポーツ用品のアシックス。同社の西脇剛史執行役員は「試作品の精度が上がる」と指摘する。
実際にモノを作ったり、実験をしたりする前に「精密なシミュレーションができる」(西脇氏)のが、スパコン利用の最大のメリットだ。得られたデータは、同社で最軽量となるランニングシューズ用靴底素材の開発などに生かすという。
さまざまな分野で製品開発の複雑化が進んでおり、スパコンの需要は高まっている。平成26年度のFOCUSスパコンの利用企業数は8月上旬までの5カ月足らずで110に達した。25年度の年間129を上回るのはほぼ確実だ。